118D74第118回 医師国家試験 D問題 74

臨床整形外科・運動器膝関節疾患

72 歳の女性。右膝痛を主訴に来院した。3 か月前から右膝関節の痛みを自覚した。安静時痛はないが、歩行開始時や階段昇降時に右膝痛が強くなる。身長 152 cm、体重67 kg。体温36.3 ℃。右膝関節に軽度の腫脹を認めるが、熱感や発赤はない。右膝内側に圧痛を認める。右膝エックス線写真(別冊No. 31)を別に示す。保存療法で適切なのはどれか。3 つ選べ。

別冊 No.31
  1. a 運動療法
  2. b 減量指導
  3. c ギプス固定
  4. d 装具の作成
  5. e グルココルチコイド内服
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正解a(運動療法)、b(減量指導)、d(装具の作成)

解説

肥満(BMI約29)の高齢女性で、歩き始めや階段で痛み、安静時は痛まない。X線では内側の関節裂隙が狭くなり、骨棘と軟骨下骨の硬化がみえる。熱感や発赤はなく、感染や炎症性関節炎は考えにくい。内側型の変形性膝関節症。

保存療法の柱は、膝への負担を減らし、膝を支える力をつけること。大腿四頭筋訓練などの運動療法、減量、足底板や膝装具で内側にかかる荷重を外へ逃がす。痛みには鎮痛薬やヒアルロン酸の関節内注射を併せ、効果が乏しければ高位脛骨骨切り術や人工膝関節置換術を考える。

a 運動療法正解

大腿四頭筋を鍛えて膝を安定させ、痛みと動きを改善する。

b 減量指導正解

体重を減らすと、歩くたびに膝にかかる荷重が減る。

c ギプス固定

ギプス固定は骨折などで行い、関節を固めると拘縮と筋力低下を招く。

d 装具の作成正解

外側楔状足底板や膝装具で、内側にかかる荷重を分散させる。

e グルココルチコイド内服

グルココルチコイドの内服は変形性関節症には使わず、全身の副作用が問題になる。

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参考書「膝関節疾患」

出典:厚生労働省「第118回医師国家試験問題」D問題 74(画像は同じ回の別冊)。正答は厚生労働省の発表どおり。解説はゴロメディカが書いたものです。