120E13第120回 医師国家試験 E問題 13

必修・一般医療倫理・医療安全・コミュニケーション医療面接

心不全の増悪予防のための生活習慣改善指導を遵守できておらず、入退院を繰り返している患者本人から、「心臓が悪いとは知らなかった」との発言があった。適切な医師の返答はどれか。

  1. a 「これまでに何度も説明してきたはずです」
  2. b 「左室駆出率が全周性に高度低下しています」
  3. c 「ご家族に説明しますから、連れてきてください」
  4. d 「一生懸命に治療しているのですが、病気の進行は仕方ありません。心臓が悪いのです」
  5. e 「ご自分の病状についてどのように理解されているのか、わかる範囲で教えてください」
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正解e(「ご自分の病状についてどのように理解されているのか、わかる範囲で教えてください」)

解説

「心臓が悪いとは知らなかった」という言葉は、説明したつもりの内容が患者に届いていなかったことを示す。指導を守れずに入退院を繰り返す背景には、病気の理解不足があるのかもしれない。説明を繰り返したり責めたりする前に、本人が自分の病状をどう理解しているかを確かめる。

患者自身の言葉で語ってもらう開かれた質問なら、理解のずれがどこにあるかが分かり、そこから説明を組み立て直せる。説明のあとで患者に内容を言い直してもらうteach-backも、理解を確かめるのに役立つ。

同じ論点第115・120回に出題(この問題を含む)

a 「これまでに何度も説明してきたはずです」

患者を責める言い方で、信頼関係を損ない、本音を話しにくくする。

b 「左室駆出率が全周性に高度低下しています」

専門用語で一方的に伝えても、理解は深まらない。

c 「ご家族に説明しますから、連れてきてください」

本人を飛ばして家族に話すことになり、本人の理解にはつながらない。

d 「一生懸命に治療しているのですが、病気の進行は仕方ありません。心臓が悪いのです」

病気の進行のせいにすると、生活を変えれば悪化を防げることが伝わらない。

e 「ご自分の病状についてどのように理解されているのか、わかる範囲で教えてください」正解

本人の理解を確かめ、ずれていたところから説明を始められる。

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参考書「医療面接」

出典:厚生労働省「第120回医師国家試験問題」E問題 13。正答は厚生労働省の発表どおり。解説はゴロメディカが書いたものです。